〜 3. 左手・フィンガリング 基本その4 〜 

音階の練習について説明します。

〜 3−5.音階 〜

音階の練習方法を示します。開放弦を使った場合と、シフティングの練習も 兼ねた開放弦を使わない場合の両方を練習しましょう。

ハ長調の音階a 開放弦を使用する

練習3−5a


四分音符で書いてあるが、初めは、全弓で全音符、ゆっくり練習する。 なるべくゆっくりボーイング・音色を確認しながら弾き、弓端まで来て 音を止めてから左手を押さえる。弾いては止めて左手を押さえ(離し)また 弾いては止めて・・・と、右手の動作と左手の押さえるのを 切り離して練習すること。焦らずじっくりと。

開放弦を使った音階では、開放弦を弾いている時の指の状態に注意する。 移弦するとき次の弦に指を正しく置けるように次のように練習する。

 上りでは、4指を押さえた状態で隣の弦を弾き、1指を押さえたら離します。 つまり、1小節目ファの4を押さえた状態で、ソを弾き、人差指を上げ次の らの準備をする。そして、ラを押さえたら他の指を離す。
こうすることで1指の位置が不安定になり音程が狂うのを防ぐ。 初めはしっかりと1を取ってから離すが、だんだん慣れてきたら 1を押さえるのと他の指を離すのを同時にできるようにすると良い。

 下りでは、指を離したときに手の形が崩れないようにすること。 弦の上方で待機しておくこと。開放弦を弾いている間に次の4指の 準備をしておく。 例えば、2段目1小節目のシを離したら次のソを押さえる準備をする。


ハ長調の音階b 開放弦を使用しないポジション移動を含む

練習3−5b


C線で始めて、ソで第4ポジションへシフトします。このとき、シフトと同時に 基本型から拡張型へ指の形を変えなくては行けません。
C線でシまであがったら、次のドはG線で1指(3ポジション)です。人差指は拡張の形に なります。(このポジション移動に付いては、その先のミからファに 移動するときの説明↓を参照してください。)
したの写真は、練習3−4dの3小節目のG線ミから、次のファにシフトする 時の写真です。ミを押さえているときに(拡張型)人差指を上げます(@)。 人差指の位置を目で見て記憶します。
次に、ファの位置へポジションを移動するわけですが、移動後の 中指が先ほど憶えた人差指と同じ位置(隣、D線上)にくるように シフトさせ人差指を押さえます。拡張の形のまま指の形は移動します。 移動後の中指はおのずとソの位置になるはずです。

同様に、4小節目ラ〜シへのポジション移動も同様です。 第2ポジションから第1ポジションへシフトします。 今度は移動後の指の形は基本形に戻ります。
これで、C線からA線までポジションが第4から第1までひとつずつ ポジションが下がっていく練習にもなります。

降りてくるとき、A線より下に下りてくるとき、ポジションが弦を変わるごとに ひとつずつあがっていきます。 A線シ→D線ラは、シを押さえているときの小指の位置に中指が、中指の位置に 人差指がそれぞれ移動します。
ポジション移動の練習は、その部分だけ取り出して、 行ったり来たりを繰り返して練習すると良いでしょう。(ミ←→ファ、ラ←→シ、、、など)


以上、ハ長調を例に取りましたが、ト長調(#ひとつ)、へ長調(♭ひとつ) からロ長調とか変二長調とか、とりあえずは長音階をやっておくと良いでしょう。 僕自身はあまり短音階の練習はしてないかも・・・(良いのか?!)
Top , 左手・フィンガリング その5