〜 2. 右手・ボーイング 基本(その2) 〜 

まっすぐなボーイングをめざす!

まっすぐなボーイングにするための、矯正方法。

経験者でも悩んでいる方は次の方法を試してください。 鏡を見ながらするのが良いでしょう。

アップから手の動きを矯正します。

1 左手で補助しながら、先弓で構える。 (弓が弦と直交していることを確認!)

2 弓自体は動かさず、手だけをスティックに沿わせて、ゆっくりと 弓先のほうに動かしていく。このとき、 指の形が変わらないように動かすのがポイント。「ゆっくり」と 自分の肘や手首、脇の角度、の動きを目で見て、 「あー、こう動かせば良いのか!」と確認しながらスライドさせていく。

3 弓先(弦の近く)まで手をもってきたらゴール。このときの 手の形がダウンボウを弾き始めるときの形なのです。

* ここまで、アップ方向からスティックに指を滑らせる練習を何度もします。

4 次に弓先まで手が来た状態から、ダウン方向の練習をします。
このダウン折り返し動作に入るときに、指の形、手の形が変わらないように スナップをつけて返したりしないようにします。 ありがちなミスとして、手首から先行して動かすと、小指側に手の形が 崩れ落ちてしまいます。アップの練習のときと同じ指・手の形になっていること。

5 毛箱までたどり着いたら、指の形がアップではじめたときと同じか確認。

* ここまで、アップ→ダウン、のスティックに滑らせる練習を何回もする。 スティックを使うことでまっすぐに動かす時の関節、筋肉動きを確認できる。

6 最後に、実際に弓を動かして、まっすぐ弓が使えるか試して見ましょう。
練習2−2ではダウンから開始するように譜面が書いてますが、以降は アップから弾き始める練習もするように。

* * *
ボーイングはアップボウから練習をする!!
弓先までまっすぐに使えるボーイング練習になります。

まっすぐなボーイングかどうかチェック

まっすぐなボーイングが上手くできない現象はいくつか理由があります。 弓の持ち方などもありますが、以下のことにも注意してみてください。

*ひじ、肩が硬いと弓が円を描くようになってしまいます。 上で説明した矯正方法で肘・肩・手首などの動きを何回もやって体得し、 関節が柔軟になるように(決して力を抜いてだらんとするわけじゃない)しましょう。
*弦と弓の毛が接しているポイントが上下にふらついてしまう現象も 見られます。弦の同じ場所で弓が動かせるように気をつけましょう。

練習方法
1.ロングトーンで全弓をしたときに、弓先の白いチップか、弓元のアジャスターの光っているところ を見てみてください。
駒の端のカーヴを見て、それに接するような線をイメージしてもよいですが。
弓の先端(元)の軌跡がまっすぐになるようにします。弦に接するところを見ているよりは、 弓先や弓の元のほうが 誤差が大きく出るのでボーイングのゆがみが見やすくなります。

2.弓とか棒でガイドを添えてみる。
友達が手伝ってもらえるときには、写真のように平行に弓なり棒なりを 添えてもらってこれに合わせて弾いてみましょう。

3.弓が同じところに戻ってくるように目印を立てます。

弓元(もしくは中弓)で構え、弓先のスティックに左の指を立てて添えます。 その立てた指をそのままにして、ダウン→アップと 弓を動かしたときに同じところに戻ってくるかを確認します。 目印にした指の内側に入ったり、外側を弓が通過したり、指を刺したり! すること がない様に。

4.二つの弦を同時に引いてみる。
少し間接的な確認方法ですが、「小さい音でゆっくり」二つの弦を同時にロングトーンで弾く。 まっすぐに均等な圧力と左右の弦の触れるバランスが綺麗なボーイングであれば、 うまく和音が弾けるはず。


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