〜 2. 右手・ボーイング4 応用:いろいろな長さの音を弾く 〜 


〜 2−4.いろいろな長さの練習 その1 〜

柔軟な右手の関節と四角い音を考える


全弓を使った練習を前章で説明しました。ここでは右手のみ開放弦での 練習をさらに説明します。

・四角い音を出す超基本練習(くどいようですが・・・(~_~;)
・短い音符(きざみ)の練習
・音のつなげ方
- UpDownで違う長さの音の処理: 3対1の付点音符のリズム(その2:次ページ

メトロノームを用意する

練習では必ずメトロノームを用意してください。
足踏とかでカウントをしているつもりでも、実際には正確じゃないんですよね。 自分のコントロールのできていない状態を知るためにも是非とも使って 練習をしましょう。


四角い音を出す練習

音の終わりで弓をしっかりと止める。
前章と同様に考え方は音の出だしから終わりまで四角い音を意識する。 注意は引き始めと終わり。1.しっかり圧力を乗せてから、2.横に弓を動かす、 と2ステップで練習してみましょう。止めるときも、ふっと力が抜けたり 押さえつけて止めたり、がないように!

練習2−4a

4拍からだんだん短く1拍にしたり、6,8拍・・・と長い音など、いろいろ拍数を 変えてボーイング練習をする。
譜例はあくまで練習の仕方を示している。次の拍までしっかり音を出して はっきりと弓を止める、ということを休符であらわしている。


短い音符を弾く練習

基本として長い音も短い音も同じ弾き方をしましょう。 「短い音は長い音の一部分を切り取ったような形になる」というイメージで、 長い音も短い音も同じ奏法で処理できるようにすべきでしょう。
(スピッカート等はまた別のページで説明します)

練習2−4b

音の立ちあがりと終わりがはっきりと四角く長い音と弾き方が同じになるように。 八分音符がスタッカートが付いたようにはねたりしない様に。 ここでは、8分音符16分音符もすべて弓を弦にしっかり押さえつけて、 ガッガッと真横に弓が弦に噛むように動かす練習。


音をつなげる練習

Down&Upの弓を音をつなげるには、手首のスナップを使いません
少なくとも基本的には「意図的に」スナップを効かせて弓を返すことはないです。 しかし、実際、上手な人をみると、確かに手首の滑らかな切返しで音をつなげて いるように見えるかもしれません。
実際は以下のようになると思われます。

UpBowからDownBowへ移るときは、Upの動きから一瞬の停止を挟んで 手首はそのまま動かさずにDownの動きに変えます。 そして、手首の滑らかな動きはその一瞬の停止の時間をだんだん0に近づけた結果、 「慣性」としてそう動くものと考えられます。
理屈から言っても返すときに手首のスナップをつかって無理に返そうとすると、 そこで弓の速度が変わったり、圧力が抜けてためつながって聞こえません。 つまりは、練習をしていくうちに自然と動きが柔らかくなるので、 手首をクネクネさせるということに一所懸命になると変テコなボーイングに なってしまいますのでご注意。あせらずじっくり、Be Patient!!

練習2−4d

ゆっくりスローモーションで弓をとめて返す練習。
@UpBowでだんだん根元に近づく・・・
A根元で押さえつけずぴたっと弓を止める
B手首、指を動かさず、スナップをつけず、そのままDownBowのモーションに移る。
DownからUpも同様。
Cだんだん返しを早くしていき、切れ目無く音がつながるようにしていく。

譜例では返すときに弓を止めるという意味を休符で表してる。 その間隔を徐々に小さくして、UpからDownへ連続して移行できるようにする。

UpDownで違う長さの音の処理:3対1の付点音符付きなどの練習
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